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紫村昌太郎の室内映画渉猟記 ‐我が部屋こそがグラインドハウス‐

当方名古屋市在住の四十路男子。見るは娯楽映画一筋。いい年こいてのB級趣味。

「修羅の荒野」

 全8巻の3,4を見る。2009年作品。

登場するキャラは最小限。主人公の前園悠斗(水元秀二郎)、来栖(江原ショウ)、田之倉(武蔵拳)鬼龍(岡田正典)、他の出演は顔と名前が一致しない無名どころばかり。血糊や模造刀などをかなり節約している風もあり、制作費や撮影日数は2時間ドラマ以下だと思われる。

けれども、小スケールながらも、充分に見応えあり。

劇中で強調されているのは、侠気や人情に燃える「ヤクザたちの熱意」よりも、大儀や面子に縛られ忍耐を強いられる「男たちの悲哀」である。

監督・脚本の市川徹は激情のテーマを冷めた観察眼で静的なテンポで描いている。そこにはペシミスティックかつシニカルな空気感を生み出している。

大人のVシネマである。

 

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