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紫村昌太郎の室内映画渉猟記 ‐我が部屋こそがグラインドハウス‐

当方名古屋市在住の四十路男子。見るは娯楽映画一筋。いい年こいてのB級趣味。

巨人と玩具

昭和33年の大映映画

原作・開高健、監督・増村保造、脚本・白坂依志夫

主演・川口浩

製菓会社のワールド、ジャイアンツ、アポロが三つ巴で新製品の宣伝バトル。

ワールドの新人・西(川口)と上司の合田(高松英郎)はカメラマン春川(伊藤雄之助・怪演)の協力で、街でスカウトした少女・京子(野添ひとみ)を広告タレントに仕立て上げ奮戦するが、苛烈な企業間競争は皆をどす黒いエゴと狂気に駆り立てる。

作品は、その様を悲劇ではなく喜劇として描く。シニカルで骨太な社会派エンタとして、現代にも充分通用する力作。

脇役勢も濃い味。

「KITE LIBERATOR」

平成20年作品

原作・監督・脚本 梅津泰臣

近未来のトウキョウにて、清楚なメガネの女子高生と「死の天使」と呼ばれる闇の始末人の二つの顔を持つ少女野口百南花(井上麻里奈)の暗躍、宇宙ステーションで惨劇を起こし、地球の飛来した凶悪なミュータント巨人との闘い、結構トンデモなストーリーを未完の形で描く。

とにかく欲張りな中身。

SF、アクション、モンスターパニック、美少女等いろいろな要素をさばき上げ、57分間に凝縮。スケールはミニマルながら迫力と躍動感はマキシマム。展開もシャープなバイオレンスアニメに仕上がっている。

面白い。

 

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「凌辱の森」

2008年ドイツ作品

監督、脚本・マッチアス・オロフ・アイヒ

 

季節外れののキャンプ場。サラ(リリー・シュアケルト)、ローズ(エステル・マース)、クレア、アナの四人の女性たちにヒゲ面のエリックとボールドヘッドのフィルの二人組カニバルハンターが迫る。

力作。

男たちの狂気と凶器によって次々襲われる女たち。

前半の牧歌調に対して後半は一転してクセの強い展開となり圧倒されるばかり。

 

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「マン・ハンティング」

2007年スペイン作品

監督 ゴンザロ・ロペス・ギャレゴ

広大な荒野の寂れたハイウェイを走行するキム(レオナルド・スバラグリア)と拾われたベア(マリア・バルバード)は、正体不明のハンターたちに狙われる。

主人公が男であるため官能度は薄いが、全体の活劇度はシャープ。途中で判明するハンターたちの正体、それを知ったキムの怒りよりむしろ戸惑いの表情で反撃に転じる様が印象的。

 

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「ブービートラップ」

2008年ノルウェー作品

監督 パトリック・シヴェルセン

脚本 ニ二・ブル・ロブサム

人里離れた山の奥深く、カミッラ(ヘンリエット・ブルースガード)とヨルゲン、ミアとローゲルの二組のカップルに地元の猟師たちが襲い掛かる。仕掛けられたトラップに仲間が惨殺される中、生き残った者たちは…。

血と泥にまみれ、表情もぐしゃぐしゃヒロインの必死の逃亡バトルを、製作者は腰の据わった姿勢で描写。ヒステリー要素をスリル要素の転化させ、見る側に思い手ごたえを届けてくれる。

 

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「幽霊列車」

D社大映特撮コレクション45号

昭和24年作品。監督・野淵昶、脚本小國英雄。

怪談調のコメディー作品で円谷英二が特撮を担当。

 

柳家金語楼花菱アチャコ横山エンタツのトリプル主役とヒロインの日高澄子が、一応の達者さは見せるが中身はこせこせしていて、印象もかったるい。

 

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「氷柱の美女」

D社の大映特撮コレクション43号から。

昭和43年作品、監督・久松静児、脚本・高岩肇

江戸川乱歩原作の猟奇ミステリー。

謎の殺人鬼・口なし男、足の悪い宝石強盗、一寸法師等悪役人の奇怪さが目立っている。

ドラマそのものは大した出来でなし。

 

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