紫村昌太郎の室内映画渉猟記 ‐我が部屋こそがグラインドハウス‐

当方名古屋市在住の四十路男子。見るは娯楽映画一筋。いい年こいてのB級趣味。

「メガ・スパイダー」

2013年のアメリカ映画

監督 マイク・メンデス

脚本 レゴリー・ギエラス

宇宙遺伝子を持つ凶悪なクモが人間を餌として巨大成長し、市街地は大パニック。

政府軍が動く中で、害虫駆除業者のアレックス(グレッグ・グランバーグ)はガードマンのホセ(ロンバルド・ボイアー)、女兵士のカーリー(クレア・クレイマー)と独自の退治に立つ。

面白いモンスターパニック物

残酷と破壊のブラックユーモアがたっぷり。

名作「キングコング」や70年代の怪作「ジャイアント・スパイダー」へのリスペクトやパロディーもそこかしこに見受けられ、上映80分を楽しませてもらった。

ブロンドヴィーナスを危機から救うため、巨大グモ相手に奮闘するメタボリックヒーローの男気に拍手。

 

Amazon CAPTCHA

「赤胴鈴之助/黒雲谷の雷神」

昭和33年の大映作品

監督 渡辺実

ヒーローとヒロインが交代したシリーズ8作目。

(梅若正二/中村玉緒→桃山太郎/浅野寿々子)

 

秩父山麓にやってきた鈴之助(桃山)と雷之進(林成年)が、月の輪城の姫君・琴絵(岸正子)と秘宝の慈光石を守るため、黒雲谷の雷人一味との戦いに挑む。

 

前3作の総天然色の毒々しさと比べて本作のモノクロ画面はスッキリ鮮明で、つややかさもあって好ましい。

上映時間も60分であるが、特撮要素は充実している。

怪奇色と冒険色が活用され、構成のしまりもよい。

レギュラー悪役の物太夫(尾上英五郎)と岳林坊(光岡龍三郎)の間抜けぶりも笑わせてくれる。

 

 

「怪猫有馬御殿」

昭和28年大映作品

監督 荒井良

脚本 木下藤吉

 

大名・有馬の奥御殿での惨劇。

おたきの方(入江たか子)が謀殺される。

その遺体に愛猫の玉が憑りつき妖怪と化し、古参の側室・おこよの方や老女・岩波(金剛麗子)立ち絵の復讐が始まる。

 

古い映画とはいえ、内容があまりに大時代に過ぎて泥臭い。

上映49分なのに、とにかくモタモタしていて退屈を覚えた。

怪猫・玉の妖術によって悶死する図は興味深い。

 

Amazon CAPTCHA

「短編キネマ 百色眼鏡」

平成15年作品

監督 番場秀一

脚本 伊東摩衣

当時の椎名林檎のニューアルバムとともに展開する大正ロマンミステリー。

 

探偵・天城(小林賢太郎ラーメンズ)は警察幹部・駒形(大森南朋)から舞台女優・楓(小雪)の身辺調査を依頼される。彼女の妖しさに魅了される天城が深夜の楓アクで覗き見た光景とは…。

江戸川乱歩の「人でなしの恋」の男女逆転版に鈴木清順的要素を加えた感じ。一応のドラマ性は保たれているが、所詮はコピー、パチもんと言わざるを得ない

 

Amazon CAPTCHA

「ポセイドン・レックス」

2014年のアメリカ映画

監督 マーク・レ・レスター(処刑教室)

脚本 ラファエル・ジョーダン

中米のリゾート地に水陸両棲の巨大肉食竜「ポセイドン・レックス」が出現し、暴威を振るう。

トレジャーハンターのジャックス(ブライアン・クラウズ)、海洋学者のサラ(アン・マクダニエルズ)たちの脱出バトルを描く。

犠牲者が続く中、逃げ惑うだけでなく、怪獣相手に反撃する気概。そこに狩猟民族特有の図太いシビリアン・バーバリズムが窺え、それが面白くはある。

また、ジャックとサラが回収した卵から産まれたミニレックスがキモカワ。

作品そのものは中盤以降は鈍重な展開。

カタルシスも足りず上出来とは言えない。

 

Amazon CAPTCHA

 

「口裂け女2」

平成20年作品

監督・脚本 寺内康太郎

共同脚本兼VFX監督 佐上佳嗣

昭和53年の岐阜県の田舎町。澤田家の三姉妹に突如降りかかった不幸。

顔に深い傷を負った高校生の三女・真弓(飛鳥凛)の精神荒廃が長女で新婚の幸子(川村ゆきえ)と次女で美容師の雪枝(岩佐真悠子)をも狂気の渦に追い込む。

一方で黒いロングヘアと赤いコート、大きなハサミを持った女による連続殺傷事件が発生する。

 

トリハダ級の見応え。

昭和の都市伝説を背景に独自の視点で迫るモダンホラー。ドキュメント調の怪作。

口裂け女の謎が解明されていくさまが妙に痛快。

同時にセピア色の昭和っぽい映像世界の中、人々の憎悪が交差する惨劇を静かなタッチで描かれている。

後半の展開には慄然とする。

 

https://www.amazon.co.jp/%E5%8F%A3%E8%A3%82%E3%81%91%E5%A5%B32-DVD-%E9%A3%9B%E9%B3%A5%E5%87%9B/dp/B0018C0OJQ